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あるSHOPからの1本の電話。 その中で発せられた「巨大イソンボを掛けたらドラグノブが溶けてしまう!何とかしてくれ!!」という一言が開発の始まりでした。 これまで各メーカーともにドラグ作動時のスプール内最高温度は150℃前後が設計基準だったと思われ、近年ドラグノブを始め、ワッシャーやグリースともに様々なトラブルが発生し始めました。やはりPEラインやタックルの進化が背景にあると考えています。 この変化に対応すべく、テフロンG/Fワッシャーやピュアテフロングリースなどヒートデバイス(耐熱/排熱)コンセプトのスプール開発を行い、またドラグ性能を構造面で向上させるバーチカルリミッターというコンセプトの提案もNO LIMITSで展開しました。 これらヒートデバイスとバーチカルリミッターを発展させることで「ドラグノブでドラグ性能を引き上げる」という全く新しいコンセプトのボルトオンカスタムパーツが誕生しました。 |
片軸受けのスピニングリールではドラグ作動時にSPOOLがラインローラー側に傾いてしまいます。 ならば、両軸にして傾きを抑えてやればいい。それがスタートでした。 ドラグノブとスプールの間に軸受け(ボールベアリング)をどうやって配置するか。 しかも、高速回転するスプールを受けるには高負荷に耐えられなくてはならない。 苦心の末、ドラグノブにボールベアリングを内蔵する構成を考案しました。 また、スプール接触面の傷防止とベアリングの破損防止に耐熱樹脂であるPOM素材でベアリングケースを設け、このベアリングケースをドラグノブにビルトイン。 更に大口径ベアリングではトップブランドのEZOベアリングを採用し、高速/高回転にも耐えられるシステムにしました。 |
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ドラグノブに使用される樹脂の熔解温度は150〜180℃。 ではドラグワッシャーの表面温度は一体どの位まで上昇しているのでしょうか? 100s級の本マグロをキャッチしたスプールを調べたことがありますが、アルミ製のドラグワッシャーが大きく変形していて驚かされました。ドラグ作動時に発生した摩擦熱がSPOOL内に貯まり限界温度を突破したために、このような現象が起こったものと思われます。 ドラグのヒートデバイスは非常に重要で、STUDIO OceanMarkのSPOOLはスピード系は排熱設計/トルク系は耐熱設計と対象魚によってチューニングを変えています。 しかし、今回のドラグノブには排熱性と耐熱性を併せ持つ設計をしました。 筐体はドラグノブ全体からの排熱を考慮して熱伝導率の高いアルミ材を採用しています。 また、小さな面積でドラグの締め付けトルクを支えるスプールシャフトへの取り付けネジ部はステンレス材を採用。 SPOOLに傷を付けず、熱にも耐えなければならないベアリングケースは耐熱樹脂のPOM(ポリアセタール)、高温部に接触するドラグノブ底面には耐熱塗装のテフロン加工とこれまで蓄えたノウハウを全て注ぎ込んだ万全のヒートデバイスを施しています。 |
ベアリングには防錆対策としてにCS処理を施し、更に耐熱/耐海水/油膜保持性能に優れたカルコングリースを塗布。 また、これまで各メーカーの泣き所であった小型スクリューの緩み止め/電気腐食対策として米国Ultra safety systems社のTEF-GELを採用。これまで蓄積してきたノウハウを随所に盛り込み、長期に渡って性能を維持する工夫を施しています。 |
試作時には底面のカバーは通常のハードアルマイトでしたが、ドラグノブの締め込み時にグリースが切れると金属同士の擦れで引っかかりや削れが発生しました。そこで、表面処理としてテフロン加工を採用しました。 基本的にはフライパンに使われているものと同じですが、テストを繰り返すことでテフロン塗料の中でもアルミ材とのマッチングが最適なものをチョイスし、耐剥離/耐摩耗性能を飛躍的にアップしています。 |
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